愛知県安城市の動物病院 あいち犬猫医療センター

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寒~い冬がやってきました・・・

朝晩の冷え込み、吹く風の冷たさを感じる季節になりました。
さて、冬の寒さが苦手なのは人だけではありません。
毛に覆われているペットの中にも同じように苦手な子は多いようです。
ペット保険会社大手のアニコムの調べでは、「体を丸めてブルブル震える」「散歩をいやがる」「水を飲まなくなる」等、68.8%のペットが「寒さが苦手」、とオーナーが答えています。

寒く、空気が乾燥する冬、この季節に代表される病気と言えば「風邪」ですが、犬や猫にも「風邪」に似た症状の病気があります。

例えば、
☑ 鼻を垂らす。
☑ くしゃみをよくする。
☑ 熱が出る。
☑ 咳き込む。
☑ 呼吸が苦しい。

等の症状が見られます。人の風邪にとてもよく似ていますね?
獣医学的には「呼吸器感染症」と言われるウイルス性の疾患です。

感染するウイルスの種類は様々ありますが、基本的には人と同じように、

・日頃の健康管理に気を付けること
・抵抗力をつけること
・部屋の空気を時々入れ替えること
・室内を適度な温度と湿度に保つこと

等で感染を防ぐことができます。
また、インフルエンザの予防接種のように、犬や猫にも予防接種(ワクチン接種)があります。
年に1回の定期接種で感染から守ってあげて下さい。
(※当院で受けられる予防接種は「こちら」をご覧下さい。)

その他にも、この時期に多い疾患に次が上げられます。

●膀胱炎・尿石症・腎不全等の泌尿器系の疾患
●皮膚炎・低温やけど・脱毛・痒み等の皮膚の疾患
●骨折・腰痛・関節痛等の関節や骨の疾患
●下痢・嘔吐等の消化器系の疾患

この中で、泌尿器系疾患について、ご紹介します。
上記のアニコム調べの結果にもありましたが、寒くなると運動量が落ちることもあり、どうしても水を飲む量が少なくなり、トイレに行く回数も減ります。
その為、尿が濃縮されて、尿中のミネラルが結晶化して、尿石症等を引き起こしやすくなります。
特に、外で排尿する習慣の犬は、オーナーが寒さのあまりつい散歩を怠ることで、おしっこを長時間我慢することになり、膀胱炎にもかかりやすくなります。

病気になってしまったら…

あれ?ここ最近、

☑ おしっこの出が悪い、もしくは出ない。
☑ おしっこの色がピンク、もしくは血が混じって赤い。
☑ トイレに行く回数が多くなった。
☑ 我慢できずトイレ以外の所でおしっこをしてしまう。
☑ おしっこをする時に痛がる。
☑ トイレが長い。

と思われたら、病院で診察を受けて下さい。その際、新鮮な尿を持って行くと検査がスムーズです。
病院では、尿検査、レントゲン検査、超音波検査をして、尿石の大きさや数、その種類を調べます。また、尿路の炎症や傷の程度も確認して、診断を行います。

投薬治療での治癒が困難な場合、外科的に取り除くことになります。
外科治療になると当然その子にとって大きな負担がかかり、リスクも伴います。
そうならない為にも、

・飼育環境を清潔にする
・常に新鮮な水にしておく
・排尿を我慢させない
・バランスの取れた食事にする
・適度に運動する
・ストレスを与えない

等、予防に努めて下さい。
また、この病気は目に見える形で変化が現れます。
日頃から観察して早期発見することで、負担の少ない早期治療につながります。


これからますます寒くなっていきます。オーナーの皆さんも、大切なワンちゃんネコちゃんもどうぞご自愛くださいね。

狂犬病の予防接種が始まります。

狂犬病※1は、今日本では発生例が出ていませんが、依然として世界中で発生している非常に恐ろしい病気で、毎年世界中で約5万人が死亡しています。
病気の歴史は古いのですが、未だ発症後の有効な治療法がありません。
(発症した場合の死亡率は100%)

日本国内では1732年に伝播した記録が残っているそうです。1950年に狂犬病予防法※2が施行され、1956年以降は発生していない病気です。しかし、感染の可能性がゼロでは無い為、毎年の予防接種は必ず受けましょう。
愛犬をウイルスから守る為、また、人の予防接種と同様、免疫力を高めることでウイルスの侵入・伝播を防ぐという目的もあります。
社会生活において守らなければならないルールですので、今年度も予防接種を受けましょう。

※1 狂犬病について
  [参照] 厚生労働省HP http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/
※2 狂犬病予防法
  [参照] 総務省HP http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO247.html

[狂犬病予防接種について]
・狂犬病の予防接種は法律で義務付けられています。
・生後90日を超えた(91日目~)犬が対象となります。接種後に注射済み票が交付されますので、それを飼い犬に装着して下さい。
・飼い犬の登録をお済ませ下さい。生後91日以上の子を飼われたら、30日以内に、現在居住されている市町村長へ登録を申請する義務(生涯1回)があります。登録後、鑑札が交付されますので、それを飼い犬に装着して下さい。
・毎年4月から6月が狂犬病予防接種月間です。登録された市町村から毎年3月末頃に案内ハガキが届きますので、ご来院の際にはそちらを持参下さい。
・各自治体の鑑札・済票の様式を以下よりご確認下さい。転居された場合は、新しく居住された市町村へ予め届け出て下さい。
 [鑑札・済票] 厚生労働省HP http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/10-1-23.html

[ご注意]
安全に狂犬病予防注射を受ける為、次の点にお気を付け下さい。
・健康に対して不安がある場合は、獣医師に事前に相談して下さい。
・予防注射は、犬の健康状態がすぐれない時等、やむを得ない場合には接種を延期します。診察後に猶予書を発行いたします。
その後、健康を取り戻してから個別に接種することになります。

「ズーノーシス」をご存知ですか?

ズーノーシスとは、「脊椎動物と人の間で自然に行き来することができる病気または感染」と定義(WHO 世界保健機関)されています。
もう少し分かりやすい説明に「動物(人)から人間(動物)に感染する、または感染すると思われる疾患」とあります。
日本では「人獣共通感染症」や「人畜共通感染症」、「動物由来感染症」と言われています。
このズーノーシスは、実は非常に数が多く、全世界で840種類以上あると言われています。日本でも大きく取り上げられた「SARS(重症呼吸器症候群)」や「鳥インフルエンザ」等もズーノーシスに該当します。

その中でも、最近話題になりメディアでも多く取り上げられている病気(感染症)があります。
マダニ感染症は、重症化した場合には死亡することもあります。
また、現在のところSFTSウイルスに対して有効なワクチンは無く、注意が必要な感染症です。

マダニが媒介する病気には他にも、「日本紅斑熱」「ダニ媒介脳炎」「ライム病」「Q熱」「バベシア症」「エールリヒア症」「野兎病」等があります。

■マダニってどんな虫?

マダニは家ダニよりも大きく、体長2㎜~4㎜程度の8本脚からなる節足動物で、固い外皮に覆われています。
また、動物の血液を栄養源としています。
マダニの内20種類程度が犬猫に寄生すると問題になると言われています。

■マダニに咬まれたときの治療について

[犬猫の場合]
吸血中のマダニは、皮膚の奥までしっかり咬み付いている為、引っ張っても中々取れません。無理に取ろうとすると、口や頭が皮膚内に残ったり、体液が逆流したりする等して化膿や細菌感染等の二次感染を起こしやすくなります。
その為、マダニを取り除くときは、口や頭を皮膚内に残さないよう、専用のピンセットでゆっくりと慎重に除去したり、薬剤を使用して取り除きます。取り除いた後は、咬まれたところを消毒します。
また、大量に寄生されている場合や、繰り返し寄生を受ける場合には、ダニ対策用の外用薬や寄生虫の感染を防ぐ薬剤、寄生虫を殺す抗生物質等を定期的に投与して、駆除と予防をおこないます。
[ご注意]
専用のピンセット等を使って、ご自分でマダニを取る際は、人への感染症の恐れがある為、取ったマダニには決して直接触ったり、潰したりせず、ティッシュペーパー等でしっかり包んでから処分して下さい。

[人の場合]
先ずは、全身を良く観察して、マダニがついていないか、咬み傷がないか確認して下さい。
マダニの咬み傷には痛みを伴わないことがあるので注意が必要です。
マダニを発見したら、感染症罹患の恐れがある為、出来るだけ早く皮膚科を受診して下さい。
ピンセットなどで取れた場合、自然に脱離した場合は、証拠となる虫体をティッシュペーパー等に包んで早めに皮膚科を受診して下さい。

■犬猫のマダニの予防について

滴下式・塗布式のマダニ駆除・予防薬があります。
定期的に定量を投与して下さい。
詳しくは、いつでも当センター獣医師へご相談下さい。


最後に、ズーノーシスには、マダニが媒介するもの以外にもたくさんあります。
(インターネットで「ズーノーシス」と検索すると、関連情報がたくさん見つかります。)
特に、赤ちゃんや、小さなお子様のいる家庭では、十分注意が必要です。抵抗力のない乳幼児は、お腹の虫(腸内寄生虫)による被害も重篤になることがあります。
ただし、むやみに恐れる必要はありません。大切な家族の一員であるワンちゃん、ネコちゃんとの生活の中で、きちんと予防をすれば感染は防げます。

[今日からできる予防]
1. 口移しで食べ物を与えない。(自分の箸を共用しない)
2. 濃厚な接触を避ける。(キスをしない)
3. 一緒に遊んだ後は、手を洗う。
4. 住環境を清潔に保つ。
5. 身体の汚れを拭き取る。必要に応じてブラッシングやシャンプーをする。
6. ペットのトイレには子どもを近づけない。
7. 子どもが体調がよくないときは、ペットと遊ばせない。
8. 毎年、予防接種を受ける。
9. 定期的に動物病院で健診を受ける。

是非、お互いの健康を維持する為にも日頃から心がけて下さい。

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