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■腫瘍科について |
近年、動物の高齢化が進むにつれ、腫瘍疾患の増加が認められます。現在、犬における死亡原因の約25%は悪性腫瘍であり、10歳以上では約50%(日本獣医がん研究会)と、かなりの割合を占めており、早期発見、早期治療が重要となります。
今では、犬猫達は"ペット"ではなく、"家族の一員"としてお互いにかけがえのない存在であり、愛する家族の健康、そして長寿を切に願うものです。病気の早期発見には、オーナーさんの協力が必要です。定期的に体を触ることで"皮膚にしこりはないか?"、"体重が急に落ちてないか?"といったことを調べることができ、また、腫瘍疾患だけでなく、日々の元気、食欲、便、尿の状態など、より注意深く観察することで、体調の変化に早期に気付いてあげることができます。
がん治療とは、チーム医療であり、私達獣医師だけではできません。犬猫達、オーナーさん、獣医師、看護師の協力があってこそ、命をつないでいくことができると考えています。
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●どのように診断をすすめていくの?
@問診
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犬猫の性格 |
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生活環境 |
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全身状態(元気、食欲、便、尿の状態など) |
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いつしこりに気付いたか?気付いたときよりしこりは大きくなっているか? |
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その他、様々なことをお聞きします。オーナーさんからの情報は非常に重要な所見となります。 |
腫瘍疾患については、WHO(世界保健機構)の定めたTNM分類に基づいて、各種検査をすすめていきます。
T:腫瘍の大きさ
N:リンパ節転移の有無
M:遠隔転移の有無
S:全身状態
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A身体検査(視診、触診、聴診、検温など)
・腫瘤の部位
・腫瘤の大きさ
・腫瘤の形状
・腫瘤の可動性
・腫瘤の数
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B細胞診・病理検査
まず始めに、細い注射針を用いて腫瘤から細胞をとり、顕微鏡にて検査を行います。
採取した細胞から、"悪性を疑う所見はないか?"などを調べます。リンパ腫・肥満細胞腫・扁平上皮癌・悪性メラノーマといった腫瘍については、細胞診にて診断することも可能ですが(診断がつかない場合もあります)悪性を疑う所見がみられた場合は、次に病理検査を行います。
生検法には以下の方法があります。
・針生検
・Tru-cut生検
・パンチ生検
・ジャムシディ骨生検
・切開生検
・切除生検
例外として、肺腫瘍・肝臓腫瘍・脾臓腫瘍・消化管腫瘍などでは、生検による出血、感染、生検による他臓器への癒着、腫瘍の播種、腫瘍の種類により手術方法が変わらないといったことから、当院では通常術前生検は行いません。TNM分類に基づいて進行度を評価後、摘出した腫瘍を病理検査に送ることで、治療と検査を同時に行っています。 |
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C血液検査
全身状態の評価の一つとして行います。腫瘍随伴症候群により、様々な異常が認められ早急に治療を必要とする場合もあり非常に重要な検査です。 |
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Dレントゲン検査
腫瘍の部位、大きさ、周囲組織への浸潤や、遠隔転移の有無などを調べます。
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E超音波検査
腫瘍の部位、大きさ、性状、周囲組織への浸潤・転移の有無などを調べます。 |
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FCT検査
手術法の決定、術後健診(再発や肺などへの遠隔転移の有無)に用います。
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| 頭蓋骨腫瘍(術前) |
頭蓋骨腫瘍(術後) |
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| 頭蓋骨腫瘍(術前) |
頭蓋骨腫瘍(術後) |
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| 悪性メラノーマ |
扁平上皮癌 |
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| 鼻腔内腫瘍 |
鼻腔内腫瘍 |
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| 胸腺腫 |
肝細胞癌 |
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G治療法の選択
それぞれの進行度に応じた治療法を検討し、外科・内科(化学療法等)・放射線治療(当院にはありませんが、ご希望される場合はご紹介しています)などを用いて治療を開始していきます。
当院腫瘍科は、いかに犬猫達が快適な生活を過ごしていけるかを第一に考え、チーム医療でがん治療に取り組んでいます。 |
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